1プロローグ

 この世には、死ぬよりも辛いことがあると思う。

 たとえば、長年連れ添った友が死んだとき。

 たとえば、大切な人が……、親とも言えそうな世界で唯一の人が、死んだとき。

 夢も、希望も、人も。

 なにもかもが消え去ったとき、

 世界は色をなくし、瞳に映る全てが輝きを失う。

 死んでしまった人よりも、残された人のほうが、ずっとずっと辛いんだと、私は思う。

 だから私はあの日、決めたんだ。

 あの、悲しい未来を、あの人が泣くことのないよう、物語を……

 未来を変えようって。